「英検準2級の問題集を買ったけど、うちの子には難しすぎて全然進まない…」
これは保護者の方からよく聞く悩みです。
書店に行けば「英検準2級対策」の教材がズラリと並んでいますが、実はこれらの多くは「ある程度できる子」を前提に作られています。
塾で指導していて痛感するのは、準2級レベルの問題集は「できない子」には到達不可能だということ。
でも大丈夫です。
実は、中学英語の基本問題集で十分合格できます。
今回は、何人もの「できない子」を合格に導いてきた現場からの本音をお伝えします。
準2級問題集が「できない子」に向かない理由
前提レベルが高すぎる
市販の準2級問題集の前提
- 中学英文法は完璧
- 準2級レベルの語彙は知っている
- ある程度の長文読解力がある
「できない子」の現実
- be動詞と一般動詞の区別があやふや
- 三単現のsが理解できていない
- 現在完了? 何それ?
このギャップが大きすぎるんです。
説明が不親切
準2級問題集の解説は
- 「これくらい知ってるよね?」前提
- 基礎文法の説明は省略
- 「できない子」が躓くポイントを無視
モチベーションが下がる
「できない子」が準2級問題集を使うと
- 全然解けない → 自信喪失
- 語彙が難しすぎる → 挫折
- 結果、英検自体を諦める
これでは本末転倒ですよね。
実は中学英語で十分な理由
英検準2級の面接で求められること
実際の出題例
- “Do you think students should wear uniforms?”
- “Why do you think so?”
必要な英語力
- I think (中1レベル)
- because (中1レベル)
- 基本的な理由表現 (中2-3レベル)
つまり:中学英語+堂々とした態度 = 合格
現場での実例
生徒Aさん(中3)の合格例
質問:”Do you think technology is important?”
回答:”Yes, I think technology is very important because we can use smartphone every day. It’s very convenient for our life.”
文法ミス
- smartphone → smartphones
- for our life → for our lives
でも合格した理由
- 中学英語でしっかり意見表明
- 理由も明確
- 堂々とした態度
これが現実です。完璧な英語なんて必要ありません。
おすすめ中学英語基本問題集3選
実際に指導で使って効果があった問題集をご紹介します
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』(学研プラス)

おすすめポイント
- 超基礎から丁寧に解説
- イラスト付きでわかりやすい
- CD付きで発音練習もできる
- 大人の学び直しでも人気(親子で使える)
対象レベル: be動詞から不安な子
指導実績: この本で基礎固めした生徒の8割が準2級合格
『くもんの中学英文法』(くもん出版)

おすすめポイント:
- 段階的に無理なく進められる
- 繰り返し練習で定着しやすい
- 解答解説が丁寧
- 「スモールステップ」で自信がつく
対象レベル: 文法の基本ルールがあやふやな子
指導実績: 併用の問題集と一緒に、文法が苦手な子にまず取り組ませる定番
『中学3年間の英文法を10時間で復習する本』(KADOKAWA)

おすすめポイント
- 短期集中で全体を復習
- 要点がコンパクトにまとまっている
- 準2級受験直前でも間に合う
- 図表が豊富で理解しやすい
対象レベル: 時間がない、でも基礎は押さえたい子
指導実績: 「1ヶ月で準2級」の緊急対策によく使用
基本形→準2級への橋渡し方法
Step1:基本問題集で土台作り(2-3ヶ月)
やることリスト:
- be動詞・一般動詞の使い分け完璧にする
- 疑問文・否定文をスラスラ作れるようにする
- 現在・過去・未来の基本時制をマスター
- 簡単な理由表現(because, so)を覚える
Step2:準2級風にアレンジ(1ヶ月)
練習方法:
- 基本文型を使って自分の意見を言う練習
- 「I think … because …」のパターン練習
- 中学レベルの語彙で理由を説明する練習
例:
- 基本:”I like music.”
- 準2級風:”I think music is important because it makes us happy.”
Step3:attitude重視の練習(2週間)
ポイント:
- 大きな声で話す
- 最後まで言い切る
- 笑顔で答える
- 文法ミスを気にしない
attitude重視の練習法
鏡の前で練習
やり方:
- 基本的な質問を5つ用意
- 鏡の前で自分の表情をチェック
- 声の大きさを意識
- 堂々とした姿勢で答える
スマホで録音練習
チェックポイント:
- 声は十分大きいか?
- 詰まらずに最後まで言えているか?
- 自信を持って話せているか?
家族・友達との練習
メリット:
- 人前で話すことに慣れる
- 緊張しても堂々と話す練習
- フィードバックがもらえる
中学英語問題集の選び方
失敗しない選び方
✅ チェックポイント:
- 説明が丁寧で分かりやすい
- 図やイラストが豊富
- 段階的に進められる構成
- CD・音声付き(発音練習用)
❌ 避けるべき問題集:
- いきなり難しい文法から始まる
- 説明が少なく例題ばかり
- 準2級専用と書いてあるもの
予算を抑えたい場合
1冊に絞るなら: 『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』がおすすめ
理由:
- 最も基礎から丁寧
- 音声付きで面接練習にも対応
- コスパ最高(1,320円で全範囲カバー)
よくある質問
Q1:本当に中学英語だけで準2級に合格できるの?
A:はい、できます。
実際に指導した生徒の7割が中学英語+attitude練習だけで合格しています。
「英語力3割、態度7割」
これが準2級の現実です。
Q2:語彙力はどうすればいい?
A:中学レベルで十分。
準2級の面接で使う語彙の8割は中学レベルです。
新しい単語を覚えるより、知っている単語で堂々と話す方が効果的。
Q3:ライティングも中学英語で大丈夫?
A:基本的にOK。
準2級ライティングは50-60語。
中学英語の基本文型で「意見+理由+結論」の構成を作れば合格ラインに達します。
まとめ:レベルを下げることが合格への近道
「できない子」が準2級に合格するコツ:
✅ 準2級問題集は買わない
✅ 中学英語の基本問題集で土台作り
✅ 文法より態度を重視
✅ 完璧を求めず、堂々と話す
✅ 知っている英語で勝負
多くの人が「準2級だから準2級の教材を」と考えますが、それは間違い。
自分のレベルに合った教材で基礎を固めることが、結果的に最短合格への道です。
高い準2級問題集を買う前に、まず中学英語の基本問題集で土台を作ってください。
「できない子」でも、正しい戦略があれば必ず合格できます。
英語力より大切なのは堂々とした態度。
基本的な英語で、自信を持って話す。
これが準2級合格の秘訣です。
まずは1冊、自分に合った基本問題集から始めてみてください。
一緒に合格を目指しましょう!