「うちの子、文法がめちゃくちゃなのに英検に合格したんです…」
これは保護者の方からよく聞く驚きの声です。
一方で、「英語はそこそこできるのに、なぜか面接で落ちてしまった」という相談もあります。
塾で指導していて確信していることがあります。
英検の面接では、英語力が低くても合格できる。
逆に、英語力があっても落ちる子がいる。
今回は、現場で見てきた「合格する子・落ちる子」の違いと、なぜ文法ができなくても合格できるのかについて、本音でお話しします。
英検の評価基準を読み解く
英検が公表している評価項目
英検準2級の面接評価は以下の通りです
- Reading(音読):5点
- Q&A(質疑応答):25点
- Attitude(態度):3点
この数字だけ見ると「Attitudeなんて3点だけ?」と思いますよね。
でも実際は「Attitudeが合否を分ける」
なぜか?
Attitudeは他の項目に大きく影響するからです
- 声が小さい → 音読が聞き取れない → Reading減点
- 萎縮している → 質問に答えられない → Q&A大幅減点
- 自信がない → 沈黙が多い → 全体的に低評価
逆に
- 堂々としている → 多少の文法ミスは目立たない
- 声が大きい → 意欲的に見える → 好印象
- 最後まで答える → コミュニケーション力を評価
つまり、「英語力3割、態度7割」が現実なんです。
文法ミスでもOKな実例
実際に合格した生徒の回答例をご紹介します(文法ミス含む)
実例1:中学3年生Aさん(合格)
質問: “Do you think students should wear uniforms?”
回答: “Yes! I think student should wear uniform because… um… it’s very convenience! We don’t need choose clothes every morning. So I think uniform is good!”
文法ミス:
- student → students
- convenience → convenient
- choose → to choose
でも合格した理由:
- 声が大きくて元気
- 最後まで一生懸命答えた
- 意見と理由が明確
実例2:高校1年生Bくん(合格)
質問: “Why do you think so?”
回答: “Because… um… we can save money! My mother always said ‘uniform is expensive but good’. So… yes!”
文法ミス:
- 時制がバラバラ
- 文構造が不完全
でも合格した理由:
- 具体的なエピソード(お母さんの話)
- 自然な会話の流れ
- 親しみやすい態度
共通点:「伝える気持ち」がある
合格した生徒に共通するのは
- 間違いを恐れない
- 最後まで話し切る
- 面接官とコミュニケーションを取ろうとする
文法の正確性より、「この子は英語でコミュニケーションを取ろうとしている」という姿勢が評価されるんです。
実は危険?丁寧すぎる回答
逆に、英語力があるのに落ちてしまう子の特徴:
失敗例:完璧主義のCさん(不合格)
質問: “Do you think technology makes life easier?”
回答: “Um… well… I think… (長い沈黙) …technology… um… maybe… it makes… (また沈黙)”
英語力はあるのに不合格になった理由:
- 完璧を求めすぎて沈黙が多い
- 自信のなさが態度に出る
- 声が小さく、消極的
危険な思考パターン
- 「正しい文法で話さなければ」 → 沈黙
- 「恥ずかしい思いをしたくない」 → 声が小さい
- 「間違えたらどうしよう」 → 萎縮
態度が合否を決める理由
面接官が見ているポイント
1. 声の大きさ・明瞭さ
- 小さい声 → 「英語に自信がない」
- 大きい声 → 「積極的」「コミュニケーション能力あり」
2. アイコンタクト・表情
- 下を向く → 「消極的」
- 笑顔で話す → 「英語を楽しんでいる」
3. 最後まで答えようとする姿勢
- 途中で諦める → 「コミュニケーション能力不足」
- 最後まで話す → 「粘り強い」「意欲的」
なぜ態度が重視されるのか?
英検は「実用英語技能検定」です。
つまり
- 実際のコミュニケーションで使える英語力を測る
- 文法テストではない
- 相手に伝える意欲があるかが重要
だから、多少の文法ミスより、伝える気持ちの方が大切なんです。
まとめ:失敗OK、伝える気持ちがすべて
英検の面接で大切なのは
✅ 文法ミスを恐れない
✅ 大きな声で堂々と話す
✅ 最後まで答え切る
✅ 面接官と目を合わせる
✅ 笑顔を忘れない
「完璧な英語」は必要ありません。
「この子は英語でコミュニケーションを取ろうとしている」と思ってもらえれば、それで合格です。
現場で何度も見てきました。
文法がめちゃくちゃでも、態度が良い子は合格する。
逆に、英語力があっても、萎縮してしまう子は落ちる。
堂々とした態度が最大の武器です。
「間違えてもいいから、とにかく最後まで話す」「笑顔で、大きな声で」
これだけで、あなたの合格可能性は大幅にアップします。
英検は「英語のテスト」というより「コミュニケーションのテスト」です。
あなたらしく、堂々と挑戦してください!