「準2級プラスって何?」
「準2級と2級の間に新しい級ができたって聞いたけど…」
2025年度から新設された「準2級プラス」について、まだよく知らない方も多いのではないでしょうか。
塾の現場でも、保護者の方から「うちの子はどの級を受けたらいいの?」という相談が増えています。
今回は、準2級プラスの詳細と、従来の級との違い、そしていつ・だれが受けるべきかについて、現場目線で解説します。
準2+とは?
準2級プラスの基本情報
準2級プラス(準2+)は、準2級と2級の間に位置する新しい級です
- 開始時期:2025年度第1回検定から
- 実施形態:S-CBT(コンピューター受験)のみ
- レベル:高校中級〜上級程度
- 受験料:9,900円(2024年時点)
CSEスコア基準
準2級プラス合格に必要なスコア
- 1次試験:1792点(満点2400点)
- 2次試験:512点(満点600点)
参考比較
- 準2級:1322点(1次)/ 406点(2次)
- 2級:1520点(1次)/ 460点(2次)
- 準2+:1792点(1次)/ 512点(2次)
つまり、準2級よりもかなり高いスコアが必要です。
実施形態の特徴
S-CBT(Speaking, Computer Based Testing)の特徴
- 毎週土日実施(年中受験可能)
- 録音形式(面接官との対話なし)
- ヘッドセットを使用
- 従来型より緊張しにくい
2級との違い
難易度の位置づけ
語彙レベル
- 準2級:約3,600語
- 準2級プラス:約4,500語
- 2級:約5,100語
出題内容
- 文法範囲:準2級と2級の中間
- 長文の難易度:2級よりやや易しい
- ライティング:準2級と同形式(50-60語)
実際の問題傾向
準2級プラスの特徴:
- 語彙問題
- 準2級より高度な熟語が出題
- でも2級ほど難しくない
- 長文読解
- 文章量は2級並み
- 内容は高校生に身近なトピック
- リスニング
- 準2級より少し速い
- 2級ほど複雑ではない
どのくらい「2級に近い」のか?
体感的には:
- 準2級の1.5倍の難易度
- 2級の0.8倍の難易度
つまり:「準2級は楽勝だけど、2級はちょっと厳しい」という層にピッタリの級です。
準2+導入の背景
英検協会の公式見解
公式発表:
「準2級と2級の間にある高い壁を乗り越えるためのステップとして、準2級プラスを新設し、英語学習者の能力に合わせたステップアップを可能にしました。」
現場から見た「本音の理由」
実際の背景(推測):
- 受験料収入の増加
- 3級→準2級→2級(3回受験)
- 3級→準2級→準2+→2級(4回受験)
- 学習者の「安心感」演出
- 「2級は無理でも、準2+なら…」
- 段階的な成功体験の提供
- 大学入試制度への対応
- より細かい英語力の測定
- 推薦入試での差別化
「壁」は本当にあったのか?
現場の実感:
昔(準2+がない時代)でも、準2級→2級は十分可能でした。
ただし
- 相当な努力が必要
- 挫折する生徒も多かった
- 「2級は別次元」という印象
準2+の導入で、心理的なハードルは下がったのは事実です。
対策の方向性
準2級の延長でOK?
基本戦略:準2級対策 + α
- 語彙力強化
- 準2級レベルを完璧にする
- 2級語彙の基本部分を追加
- 長文読解力向上
- 読解量を増やす
- 時間配分の練習
- リスニング速度慣れ
- 2級レベルの音声に慣れる
専用対策は必要?
結論:準2級対策の延長で十分
- 特別な対策教材は不要
- 準2級教材 + 2級教材の基本部分
- attitude重視の面接対策は同じ
S-CBT特有の対策
録音形式への慣れ
- ヘッドセットでの練習
- 時間制限への対応
- 画面を見ながら話す練習
でも基本は同じ。
堂々とした態度で、最後まで話し切ることが大切です。
まとめ:準2+は”受かりやすい2級”ではない、でも飛び石として超有効
準2級プラスの位置づけ
✅ 準2級より明確に難しい
✅ 2級よりは取り組みやすい
✅ ステップアップの「飛び石」として有効
✅ S-CBTで年中受験可能
こんな人におすすめ
- 準2級は合格したけど、2級はまだ不安
- 段階的にレベルアップしたい
- S-CBT形式に慣れたい
- 推薦入試で少しでも高い級がほしい
注意点
- 受験料が高い(準2級の約1.5倍)
- 対策時間も準2級の1.5倍は必要
- 「楽に取れる級」ではない
でも、2級への橋渡しとしては非常に有効です。
「準2級は取れたけど、いきなり2級は怖い」という方は、準2級プラスを検討してみてください。
段階的な成長が、最終的に大きな成果につながります。
準2級プラスも、基本の対策方法は同じです。
文法より態度、完璧より堂々と。
一緒に頑張りましょう!